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検査科だより

検査科だよりVol.62 肝臓の働きについて

2019/01/25

肝臓とはどんな臓器?

人間の体の中で一番大きな臓器です。成人の肝臓重量は約1.2~1.5kgといわれ、肝臓の一部が傷ついても、他の部分でカバーすることできる再生能力・代償能力(失った機能を補うこと)をもったとても強い臓器です。肝臓自体が「沈黙の臓器」といわれており、痛みを感じたりしないので、なかなか症状が表に出てこないため、知らず知らずに負担をかけてしまっています。

*「肝心かなめ」の肝は、肝臓の肝を指します。それだけ肝臓は体の中で重要な働きをこなす臓器です。仕事量が多いだけに、ひとたび機能低下するとさまざまな症状につながります。

肝臓の働き

① 代謝機能
食事から摂取した栄養を、からだが利用しやすい形に分解・合成するはたらきを代謝と呼び、体内で必要なエネルギーに変え、全身の器官や臓器に送り出します。
肝機能が悪いと・・・何らかの病気で肝臓の機能が低下するとその働きも低下します。
●アミノ酸から、血液に必要なアルブミンとフィブリノゲンを作り、血液の中に送り出します。
肝機能が悪いと・・・血液中のタンパク質(アルブミン)が減少することで、お腹や手足に水が溜まり、浮腫が起こります。
② 解毒作用 アルコール、アンモニア、薬など体にとって有害な物質をろ過し無害化します。
肝機能が悪いと・・・解毒されるはずの老廃物(アンモニア)は、ろ過できなくなるためそのまま体内に残り、ひどくなると脳の機能をおかし、重症の場合には、こん睡状態(肝性脳症)に陥ります。
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③ エネルギーの貯蔵 脳に必要なエネルギー(グルコース)をいつでも供給できるように貯蔵しています。
→エネルギーとして代謝しきれなかった栄養は中性脂肪となり蓄積され、脂肪肝になります。
④ 胆汁の生成 消化酵素を作り、血中のコレステロール値を調整。脂質の消化吸収を助けます。
肝機能が悪いと・・・胆汁の流れが悪くなると、血液中にビリルビンという色素が増え、白目や皮膚が黄色くなる黄疸(おうだん)があらわれます。
⑤免疫細胞が活躍している
肝臓のマクロファージといわれているクッパー細胞がからだに入ってきた異物を貪食します。
●NK細胞がウイルスに感染した細胞や老化した細胞を処理します。
●免疫をコントロールするT細胞が免疫細胞の指令役のはたらきをしています。

肝臓の病気について

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アルコール性肝炎

常習的に飲酒をする人が大量に飲酒した後、発症するといわれています。アルコール依存症がある場合は専門的な治療が必要です。

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脂肪肝

肝臓に中性脂肪が過剰蓄積した炎症が起こる病態です。食べ過ぎによりおこり、脂肪肝の10人に1人が非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)になります。肥満や糖尿病などの生活習慣病を合併する頻度が高く、甘いもの好きは要注意!糖尿病患者の死因の17.5%が肝疾患、というデータもあります。肥満体型ではない人でも、運動不足とファーストフードなどによる不規則な食事で、たった2~3キログラム体重が増えただけで、肝臓へ中性脂肪がたまる可能性もあります。治療しない場合には、肝硬変や肝がんなど、さらに重い疾患に進展していく場合もあります。 新しい画像 (3)

薬物性肝障害

医療機関で処方されたおくすりやドラッグストアで購入できるおくすり、サプリメントなどが原因となり起こる肝臓の炎症です。お薬を中止すれば、回復します。

食道胃静脈瘤

血液が本来とは違う血管に流入し、食道の静脈などに血液が溜まるこぶの様なものができます。以前は静脈瘤の破裂により死亡する方が多くいましたが、現在は内視鏡を用いた検査や止血の技術が向上したため、死亡率が減っています。 新しい画像 (4)

メタボリックシンドロームと深い関係がある!

日本では3人に1人が肝機能検査に何らかの異常が認められると言われています。肝臓がうまく働かなくなると、糖や脂肪の代謝がうまくできなくなり、高血糖や脂質異常になります。高血糖や脂質異常は、脂肪肝を引き起こし、さらなる肝機能低下をまねくので、肝機能検査の項目で異常値があった場合は、放っておかず必ず医師に相談しましょう。(40~74歳の男性の2人に1人はメタボリックシンドロームが強く疑われる、もしくはメタボリックシンドロームの予備軍と考えられるといわれています。)

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肝臓の機能をよくするには?

●健康診断を受け、自分の肝臓の状態を知りましょう。
●1日3食、腹八分目程度の食事量を規則正しく食べることを意識しましょう。生体リズムを整えることで、肝臓への負担を減らすことが期待できます。
●主食・主菜・副菜のバランスよい食事をすることを心がけましょう。
1日の目安 肉(70~80g) + 魚1切れ + 卵1個 + 豆腐1/3丁
●塩分・カロリーの摂りすぎには十分注意が必要です。
●日常に負担にならない程度の運動(ウォーキングなど)をしましょう。
●医師より処方されたお薬は、きちんと服用しましょう。
●きちんと睡眠をとりましょう
●アルコールは禁止です。
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●ストレスによる自律神経の乱れは肝臓にも影響を与えます。ぬるめのお湯で10分程度の入浴は内臓に負担をかけず、疲労を取ることができるのでおすすめです。
●便秘にならないようにしましょう。
アンモニアなどの有害物質が体外に排泄されず、最悪の場合、肝臓で処理できなかった有害物質が血管を通じて脳に到達することもあると言われています。

近年、肥満による肝臓病が増加しています。生活習慣を見直し、肝臓を大切にしましょう!
治療をすれば治ることもあるので、気になる事があれば、病院へ受診し医師・スタッフに相談しましょう!

生活習慣病検査のお問い合わせは検査科まで

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