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検査科だより

検査科だよりVol.21 疥癬について

2011/03/25

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 疥癬は疥癬虫(ヒゼンダニ)(図右)がヒト 皮膚角化層内に寄生することで発症します。激しい痒みが特徴の伝染性皮膚疾患で、直接接触することにより、ヒトからヒトへと感染します。  
    図:疥癬の発育過程
     
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 (右図)に好発部位を示します。 また、老人や小児では、顔面にも生じることがあります。掻破することで爪甲下に虫卵が侵入して「爪疥癬」となることにも注意が必要です。  
     図:疥癬後発部位
     
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  (問診・視診)
痒みの強い皮疹あるいは陰部や臀部、指間に典型的な皮疹を認めれば、まず疥癬を念頭に置いて、全身を診察することが第一のポイントです。
病院・施設で介護者・同室者などに痒い皮疹が出ていることがわかれば、疥癬が強く疑われます。
  (虫体・虫卵の発見)
全身をしっかり診察し、患者には少し痛い思いをさせることになりますが、丘疹、結節の数箇所から、皮膚科セット のメスで血がにじむ程度に強く検体を 採取しスライドガラスに載せカバーガラスを上に置き、ガラスの間から KOH溶液(皮膚を溶かす)を入れます。その後、検査科に速やかに検体を提出して下さい。
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疥癬を疑うことができず、漫然とステロイド外用療法を行っていると重症型の角化型疥癬(ノルウェイ疥癬)に移行します。
かつては「痂皮型疥癬」「乾癬様疥癬」などとも呼ばれたように、厚く牡蠣殻様に重積した角化増殖が、手足・臀部・肘などの摩擦を受けやすい部位に生じます。
治療をおこなう場合は、角化型疥癬を必ずその除外診断に入れなければなりません。通常の疥癬では虫体(メス)が5匹程度であるのに対して、角化型疥癬では100万~200万匹と桁違いに多いのが特徴です。
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          図:角化型疥癬(ノルウェイ疥癬)    
     
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 ヒゼンダニは3~5日で孵化します。幼虫は脱皮を繰り返し、約2週間で成虫になり交尾を始め、メスは皮膚の角層にトンネル(疥癬トンネル)を掘り、毎日2、3個の卵を死ぬまで生み続けます。ヒゼンダニは人の皮膚から離れると2、3時間で死滅します。また、室温で48時間以上生存するのは困難で、50℃ 10分間の加熱で死滅することが報告されています。    
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      図:顕微鏡下での疥癬虫・虫卵    
     
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                図:疥癬トンネル    
治療では2006年にイベルメクチン錠に疥癬の効能が追加されました。1回目の投与で幼虫や成虫は死滅しますが、卵は生き残ります。その卵を駆除するために、2回目の投与は卵が孵化して1週間後におこないます。このタイミングが遅れると、幼虫から成虫となりまた卵を産み付けられるために、注意が必要です。    

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